ラジオNIKKEIには数多くの名物経済番組があるが、その中でも**独自の存在感を放ち続けているのが「伊藤洋一の Round Up World Now!」**だ。
四半世紀以上にわたり、金曜夜の“世界の定点観測”を担ってきた長寿番組である。
同じ「市場番組」と呼ばれる枠でも、ザ・マネー、マーケットプレス、ファイナンシャル・ジャーニーなどは、日々の株価・為替・個別銘柄の動きを中心に展開する。
一方の Round Up は、**1週間で起きた政治・経済・国際情勢のすべてを「一本のストーリー」として整理し、マーケットの本質を“俯瞰で理解する番組”**だ。
今週、世界で何が起きていたのか。
その動きは、日本の政治、生活、マーケットとどうつながっているのか。
投資家は何を見落としやすいのか。
そして、来週の相場テーマはどこに現れるのか。
ニュースを“点”でなく“線”として理解したい人にとって、Round Up は唯一無二の番組になっている。
ヴェストラとにかく番組の曲がいいですよね、金曜日夜っぽくて
番組情報|Round Up World Now!とは?


番組名:伊藤洋一の Round Up World Now!
放送局:ラジオNIKKEI第1
放送時間:毎週金曜日 22:30〜23:00(生放送)
ジャンル:経済ニュース、国際情勢、マーケット、政治
パーソナリティ:伊藤洋一(経済評論家)
アシスタント:加藤満理子
配信:radiko(タイムフリー)、Podcast(Apple Podcast・Spotify ほか)
提供:プロパティエージェント(不動産・資産運用企業)
たった30分の番組に、1週間分の世界の動きの“核心だけ”が詰まっている。
深夜寄りの時間帯にも関わらず、個人投資家・経営者・ビジネスパーソンの熱い支持を長年集めている。


伊藤洋一氏が日本だけでなく世界中で起きた1週間の経済・社会・政治関連の出来事、指標、トピックスなどを分かりやすく解説。刻々と変化していく現代をグローバルに見渡すことのできる30分です。
「ここを見てきた・これを見てきた」コーナー、番組恒例アーカイブ集の第5回。パーソナリティーは伊藤洋一さんと加藤満理子さん。
<アーカイブ>
・南紀白浜(2014.07.11)・霧の蓼科(2014.07.18)・天草(2014.07.25)・長崎市(2014.08.01)・南伊豆の弓ヶ浜(2014.08.08)・亀山湖(2014.08.22)・広島の土砂災害被災地(2014.08.29)


パーソナリティ:伊藤洋一という“フィルター”
Round Up の魅力の8割は、伊藤洋一という人物そのものにあると言っていい。
◆ 経歴(抜粋)
- 長野県諏訪市出身
- 早稲田大学政治経済学部卒(1973年)
- 時事通信社:外国経済部、ニューヨーク特派員
- 住友信託銀行:市場部門・経済分析
- 住信基礎研究所〜三井住友トラスト基礎研究所「主席研究員」
- 経済評論家、コメンテーターとしてTV・ラジオ・新聞などで広く活動
つまり、
ジャーナリスト(取材の目) × 金融実務家(マーケットの感覚) × 研究者(分析の目)
という三つの立場を併せ持つ、非常に珍しいタイプの解説者である。
テレビの評論家は“生活者視点”に寄りすぎることが多く、
エコノミストは“学術寄り”になり、元トレーダーは“市場中心”の視点になりがちだ。
だが伊藤さんは、
政治・経済・国際関係のニュースを、マーケット と 生活者 を同時に見ながら語ることができる。
これが、この番組の“唯一無二感”を支えている。
番組の構成|わずか30分で世界を読み直す


Round Up の構成は非常に明確だが、密度は他番組の倍以上ある。
① オープニングトーク(0〜5分)
まず始まるのは、生活ネタ・雑談・身近な話題。
例:
- 東京都のポイント付与アプリ
- 国会での一言から発生したSNSの反応
- 日常でのちょっとした驚き
この雑談が単にゆるいだけでなく、
「生活」と「経済」を地続きで感じさせる導入として機能している。
伊藤さんは難しいことを難しく話す人ではない。
だから、番組がスタートした瞬間に“構えずに聞ける”空気がつくれるのだ。



最近は大谷翔平ネタが鉄板でしたね
② スポンサーCM(金融・資産運用系)(〜7分)
Round Up のスポンサーは長年“資産運用企業”。
不動産やクラウドファンディングなど、投資に親和性の高いサービスが多い。
番組の世界観と極めてマッチしており、
CMすら「投資・資産形成」の補助線として聞けるのが面白いところ。
③ 今週のニュースファイル(ヘッドライン)(〜15分)
ラジオNIKKEIの編集がまとめた「その週の主要ニュースが一気に並ぶ」パート。
国際情勢・外交・政治・経済が織り交ざり、ニュースの幅がとにかく広い。
例えば、
- 高市首相の台湾有事発言と中国の対抗措置
- 渡航自粛・水産物の輸入停止
- 21兆円の経済対策と金利・円安
- NVIDIA決算とAIバブル
- トランプの関税政策
- エプスタイン・ファイル公開
- 中国のレアアース戦略
……など、主要紙10紙分を30分に圧縮したような密度になっている。
ここはあくまで“素材の提示”であり、
後半の深掘りコーナーで伊藤さんによる分析が入る。
④ 今週のポイント解説(メインパート)(〜25分)
Round Up の核心。
1週間の動きを **「マーケット視点+国際情勢視点」**で再整理する。
たとえば——
● 1)マーケットの本質解説
- 日経平均は▲1,198円だが、トヨタ・商社株は上昇
- 「指数=市場の姿」ではない
- AIバブルで“NVIDIAは本命、その他は便乗銘柄”
- 仮想通貨とAI銘柄はポジション連動
- 債券市場(米10年債)はむしろ落ち着いている
ここで強調されるのは、
「数字の裏側」を見ろ
テーマと便乗を分けて考えろ
AIとひとくくりにするな
という、投資家に必要な“本質的視点”だ。
● 2)国際情勢・外交
- 中国のレアアース戦略
- 高市発言の外交的帰結
- 米中首脳会談での実質的勝者はどちらか
- 日本が「アローン」に見える構図
- トランプ政権の弱点と内政要因(農業票)
伊藤さんが語る国際情勢は、
単なる“知識”ではなくマーケットとつながる実務感覚を帯びている。
応援や批判ではなく、
「この構造だと、次こう展開しやすい」という メカニズムの説明が中心のため、投資家の理解に直結する。
⑤ ここを見てきた・これを見てきた(街歩き・旅)(〜28分)
政治・経済のハードな話が続いたあとに、
伊藤さんの旅・街歩きの話が入る。
例:
- 長崎の夜景
- 文明堂本店のカステラ
- 地域ブランドと人口減少
- 街と経済の“肌感覚”
一見、投資と無関係だが、
地方経済・地域産業・インバウンドなどの話につながることも多い。
深夜番組らしい“やわらぎ”の空気で、
週末に向けて少し肩の力が抜ける瞬間でもある。



このコーナーがいいですよね〜
⑥ エンディング(〜30分)
最後は唐突な雑談で終わることが多い。
- 熊が千葉にいない理由
- 地形と生態系の話
- 過去の旅の危険な体験
硬い話から急に柔らかい話に転換することで、
**「情報も受け取ったし、今日はゆっくり休もう」**という気持ちになれる。
この温度感が、長寿番組たる所以でもある。
Round Up が“唯一無二”である理由


ラジオNIKKEIには優秀な経済番組が多いが、
Round Up には次のような他にはない価値がある。
① ニュースの幅が圧倒的に広い
- 日本の政治
- アメリカの金融政策
- 中国の外交
- EUの経済
- 戦争・地政学リスク
- 半導体・AI・テック企業
- 地方経済・生活ネタ まで
普通なら番組を3本に分けるべき内容を30分で処理する異常な密度。
② 「点」ではなく「線」で理解できる
単に“今日の材料”ではなく、
- 今週のニュース
- マーケットの反応
- 背後の地政学
- 生活への影響
を一本のストーリーにしてくれる。
投資家にとって最も難しい
「ニュースと自分の投資判断をつなげる作業」
を代わりにやってくれる番組とも言える。
③ 伊藤洋一の“本音と実務”のコメントが聴ける
- 学者でもなく
- 政府の立場でもなく
- マーケットの一線からも離れすぎていない
このバランスは、他の解説者では替えが効かない。
特に、
「指数は中身を見ろ」
「AIとひとくくりにするのは危険」
「外交は内政で動く」
など、投資家の本質的思考に刺さる解説が多い。
④ 市場番組の中でも“位置付けが違う”
ラジオNIKKEIの市場番組は大きく分けると、
- デイタイム(リアルタイムの相場)
- イブニング(セミナー型・深掘り)
に分類される。
Round Up はどちらにも属さない、第三の枠。
「週次で世界の流れを読み直す」番組
だから、デイトレ系の番組とも、金融セミナー系の番組とも、並べて比較できない。
⑤ 金曜夜という時間帯
1週間を締めくくる金曜の夜。
相場から切り離され、頭がフラットになる時間帯。
ここで
というルーティンがつくれるのも、長年愛されてきた理由のひとつ。
こんな人におすすめ
◆ 1. 投資家(株・FX・仮想通貨)
- 指数を鵜呑みにせず、中身と構造を理解したい
- AI・半導体・中国・金利・原油などテーマ株の“本質”を知りたい
- 1週間のニュースをまとめて整理したい
という人には必須。
伊藤さんの“構造的思考”は、投資判断の基盤を強化してくれる。
◆ 2. 経営者・ビジネスパーソン
- ニュースの優先順位がわからない
- 世界で何が起きているのか、毎日追いきれない
- 部署で説明しないといけないけど、材料整理が大変
という人にとって、Round Up は
**「週1のマクロインプット源」**になる。
◆ 3. ラジオ好き・ながら学習派
- 情報番組を“肩の力を抜いて”聴きたい
- 生活ネタ → 世界情勢 → 雑談 という構成がちょうどいい
- Podcastで倍速で聴けるのも便利
深夜帯の落ち着いたテンポで、
「ながら」で聴いても内容が頭に入りやすい。



忙しい時でも、この番組だけは外せないです
まとめ|Round Upは“世界を読む習慣”を作る番組


ラジオNIKKEIには、
「今日の相場を知る番組」
「個別銘柄を知る番組」
「テクニカルを学ぶ番組」
が並んでいる。
しかし 「世界の流れをつかむ番組」 は、この Round Up だけだ。
- ニュースの優先順位がわかる
- マーケットの“裏側”が見える
- 政治と経済の“地続き”が理解できる
- 相場トレンドを「俯瞰」と「顕微鏡」で同時に見られるようになる
伊藤洋一の Round Up World Now!は、1週間の情報を整理し、来週の相場の準備を整える“金曜夜の知的ルーティン”。
ラジオNIKKEIの中でも、
投資家・経営者・ビジネスパーソンが特に愛する名物番組だ。
これから投資を始めたい人にも、すでに投資をしている人にも、
「まずはこの番組を聴けば間違いない」と言える一本である。
✔ 今日の学びを“行動”にするチェックリスト
- MT5を入れて、チャートとニュースを同時表示
- 移動平均・MACD・フィボなど基本指標をセット
- 経済指標&ラジオ情報をもとに練習トレード









