伊藤洋一の Round Up World Now!|金曜夜に“世界の流れ”を読み直す、ラジオNIKKEIの名物経済番組

ラジオNIKKEIには数多くの名物経済番組があるが、その中でも**独自の存在感を放ち続けているのが「伊藤洋一の Round Up World Now!」**だ。

放送開始は1998年。

四半世紀以上にわたり、金曜夜の“世界の定点観測”を担ってきた長寿番組である。

同じ「市場番組」と呼ばれる枠でも、ザ・マネー、マーケットプレス、ファイナンシャル・ジャーニーなどは、日々の株価・為替・個別銘柄の動きを中心に展開する。

一方の Round Up は、**1週間で起きた政治・経済・国際情勢のすべてを「一本のストーリー」として整理し、マーケットの本質を“俯瞰で理解する番組”**だ。

今週、世界で何が起きていたのか。

その動きは、日本の政治、生活、マーケットとどうつながっているのか。

投資家は何を見落としやすいのか。

そして、来週の相場テーマはどこに現れるのか。

ニュースを“点”でなく“線”として理解したい人にとって、Round Up は唯一無二の番組になっている。


ヴェストラ

とにかく番組の曲がいいですよね、金曜日夜っぽくて

目次

番組情報|Round Up World Now!とは?

出典:ラジオNIKKEI

番組名:伊藤洋一の Round Up World Now!
放送局:ラジオNIKKEI第1
放送時間:毎週金曜日 22:30〜23:00(生放送)
ジャンル:経済ニュース、国際情勢、マーケット、政治
パーソナリティ:伊藤洋一(経済評論家)
アシスタント:加藤満理子
配信:radiko(タイムフリー)、Podcast(Apple Podcast・Spotify ほか)
提供:プロパティエージェント(不動産・資産運用企業)

たった30分の番組に、1週間分の世界の動きの“核心だけ”が詰まっている

深夜寄りの時間帯にも関わらず、個人投資家・経営者・ビジネスパーソンの熱い支持を長年集めている。


パーソナリティ:伊藤洋一という“フィルター”

Round Up の魅力の8割は、伊藤洋一という人物そのものにあると言っていい。

◆ 経歴(抜粋)

  • 長野県諏訪市出身
  • 早稲田大学政治経済学部卒(1973年)
  • 時事通信社:外国経済部、ニューヨーク特派員
  • 住友信託銀行:市場部門・経済分析
  • 住信基礎研究所〜三井住友トラスト基礎研究所「主席研究員」
  • 経済評論家、コメンテーターとしてTV・ラジオ・新聞などで広く活動

つまり、

ジャーナリスト(取材の目) × 金融実務家(マーケットの感覚) × 研究者(分析の目)

という三つの立場を併せ持つ、非常に珍しいタイプの解説者である。

テレビの評論家は“生活者視点”に寄りすぎることが多く、

エコノミストは“学術寄り”になり、元トレーダーは“市場中心”の視点になりがちだ。

だが伊藤さんは、

政治・経済・国際関係のニュースを、マーケット と 生活者 を同時に見ながら語ることができる

これが、この番組の“唯一無二感”を支えている。


番組の構成|わずか30分で世界を読み直す

Round Up の構成は非常に明確だが、密度は他番組の倍以上ある。

① オープニングトーク(0〜5分)

まず始まるのは、生活ネタ・雑談・身近な話題

例:

  • 東京都のポイント付与アプリ
  • 国会での一言から発生したSNSの反応
  • 日常でのちょっとした驚き

この雑談が単にゆるいだけでなく、

「生活」と「経済」を地続きで感じさせる導入として機能している。

伊藤さんは難しいことを難しく話す人ではない。

だから、番組がスタートした瞬間に“構えずに聞ける”空気がつくれるのだ。


ヴェストラ

最近は大谷翔平ネタが鉄板でしたね

② スポンサーCM(金融・資産運用系)(〜7分)

Round Up のスポンサーは長年“資産運用企業”。

不動産やクラウドファンディングなど、投資に親和性の高いサービスが多い。

番組の世界観と極めてマッチしており、

CMすら「投資・資産形成」の補助線として聞けるのが面白いところ。


③ 今週のニュースファイル(ヘッドライン)(〜15分)

ラジオNIKKEIの編集がまとめた「その週の主要ニュースが一気に並ぶ」パート。

国際情勢・外交・政治・経済が織り交ざり、ニュースの幅がとにかく広い。

例えば、

  • 高市首相の台湾有事発言と中国の対抗措置
  • 渡航自粛・水産物の輸入停止
  • 21兆円の経済対策と金利・円安
  • NVIDIA決算とAIバブル
  • トランプの関税政策
  • エプスタイン・ファイル公開
  • 中国のレアアース戦略

……など、主要紙10紙分を30分に圧縮したような密度になっている。

ここはあくまで“素材の提示”であり、

後半の深掘りコーナーで伊藤さんによる分析が入る。


④ 今週のポイント解説(メインパート)(〜25分)

Round Up の核心。

1週間の動きを **「マーケット視点+国際情勢視点」**で再整理する。

たとえば——

● 1)マーケットの本質解説

  • 日経平均は▲1,198円だが、トヨタ・商社株は上昇
  • 「指数=市場の姿」ではない
  • AIバブルで“NVIDIAは本命、その他は便乗銘柄”
  • 仮想通貨とAI銘柄はポジション連動
  • 債券市場(米10年債)はむしろ落ち着いている

ここで強調されるのは、

「数字の裏側」を見ろ

テーマと便乗を分けて考えろ

AIとひとくくりにするな

という、投資家に必要な“本質的視点”だ。

● 2)国際情勢・外交

  • 中国のレアアース戦略
  • 高市発言の外交的帰結
  • 米中首脳会談での実質的勝者はどちらか
  • 日本が「アローン」に見える構図
  • トランプ政権の弱点と内政要因(農業票)

伊藤さんが語る国際情勢は、

単なる“知識”ではなくマーケットとつながる実務感覚を帯びている。

応援や批判ではなく、

「この構造だと、次こう展開しやすい」という メカニズムの説明が中心のため、投資家の理解に直結する。


⑤ ここを見てきた・これを見てきた(街歩き・旅)(〜28分)

政治・経済のハードな話が続いたあとに、

伊藤さんの旅・街歩きの話が入る。

例:

  • 長崎の夜景
  • 文明堂本店のカステラ
  • 地域ブランドと人口減少
  • 街と経済の“肌感覚”

一見、投資と無関係だが、

地方経済・地域産業・インバウンドなどの話につながることも多い。

深夜番組らしい“やわらぎ”の空気で、

週末に向けて少し肩の力が抜ける瞬間でもある。


ヴェストラ

このコーナーがいいですよね〜

⑥ エンディング(〜30分)

最後は唐突な雑談で終わることが多い。

  • 熊が千葉にいない理由
  • 地形と生態系の話
  • 過去の旅の危険な体験

硬い話から急に柔らかい話に転換することで、

**「情報も受け取ったし、今日はゆっくり休もう」**という気持ちになれる。

この温度感が、長寿番組たる所以でもある。


Round Up が“唯一無二”である理由

ラジオNIKKEIには優秀な経済番組が多いが、

Round Up には次のような他にはない価値がある。


① ニュースの幅が圧倒的に広い

  • 日本の政治
  • アメリカの金融政策
  • 中国の外交
  • EUの経済
  • 戦争・地政学リスク
  • 半導体・AI・テック企業
  • 地方経済・生活ネタ まで

普通なら番組を3本に分けるべき内容を30分で処理する異常な密度


② 「点」ではなく「線」で理解できる

単に“今日の材料”ではなく、

  • 今週のニュース
  • マーケットの反応
  • 背後の地政学
  • 生活への影響

一本のストーリーにしてくれる

投資家にとって最も難しい

「ニュースと自分の投資判断をつなげる作業」

を代わりにやってくれる番組とも言える。


③ 伊藤洋一の“本音と実務”のコメントが聴ける

  • 学者でもなく
  • 政府の立場でもなく
  • マーケットの一線からも離れすぎていない

このバランスは、他の解説者では替えが効かない。

特に、

「指数は中身を見ろ」

「AIとひとくくりにするのは危険」

「外交は内政で動く」

など、投資家の本質的思考に刺さる解説が多い。


④ 市場番組の中でも“位置付けが違う”

ラジオNIKKEIの市場番組は大きく分けると、

  • デイタイム(リアルタイムの相場)
  • イブニング(セミナー型・深掘り)

に分類される。

Round Up はどちらにも属さない、第三の枠。

「週次で世界の流れを読み直す」番組

だから、デイトレ系の番組とも、金融セミナー系の番組とも、並べて比較できない。


⑤ 金曜夜という時間帯

1週間を締めくくる金曜の夜。

相場から切り離され、頭がフラットになる時間帯。

ここで

「世界を一度リセット」→「週末にじっくり考える」

というルーティンがつくれるのも、長年愛されてきた理由のひとつ。


こんな人におすすめ

◆ 1. 投資家(株・FX・仮想通貨)

  • 指数を鵜呑みにせず、中身と構造を理解したい
  • AI・半導体・中国・金利・原油などテーマ株の“本質”を知りたい
  • 1週間のニュースをまとめて整理したい

という人には必須。

伊藤さんの“構造的思考”は、投資判断の基盤を強化してくれる。


◆ 2. 経営者・ビジネスパーソン

  • ニュースの優先順位がわからない
  • 世界で何が起きているのか、毎日追いきれない
  • 部署で説明しないといけないけど、材料整理が大変

という人にとって、Round Up は

**「週1のマクロインプット源」**になる。


◆ 3. ラジオ好き・ながら学習派

  • 情報番組を“肩の力を抜いて”聴きたい
  • 生活ネタ → 世界情勢 → 雑談 という構成がちょうどいい
  • Podcastで倍速で聴けるのも便利

深夜帯の落ち着いたテンポで、

「ながら」で聴いても内容が頭に入りやすい。


ヴェストラ

忙しい時でも、この番組だけは外せないです

まとめ|Round Upは“世界を読む習慣”を作る番組

ラジオNIKKEIには、

「今日の相場を知る番組」
「個別銘柄を知る番組」
「テクニカルを学ぶ番組」

が並んでいる。

しかし 「世界の流れをつかむ番組」 は、この Round Up だけだ。

  • ニュースの優先順位がわかる
  • マーケットの“裏側”が見える
  • 政治と経済の“地続き”が理解できる
  • 相場トレンドを「俯瞰」と「顕微鏡」で同時に見られるようになる

伊藤洋一の Round Up World Now!は、1週間の情報を整理し、来週の相場の準備を整える“金曜夜の知的ルーティン”。

ラジオNIKKEIの中でも、

投資家・経営者・ビジネスパーソンが特に愛する名物番組だ。

これから投資を始めたい人にも、すでに投資をしている人にも、

「まずはこの番組を聴けば間違いない」と言える一本である。


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